今回ご紹介するのは1997年カナダで製作された映画「CUBE」です。
本作は、低予算ながらその独特の設定とストーリーが功を奏し非常に高い評価を得た作品となっております。
殺人トラップがふんだんに仕掛けられた謎の空間に閉じ込められた男女6人、その脱出劇の様子を早速見ていきましょう。
「CUBE」
引用元:yahoo!映画
1997年 カナダ
原題:『Cube』
監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ
出演:モーリス・ディーン・ウィント
デヴィッド・ヒューレット 他
映画「CUBE」あらすじ
目が覚めると、謎の立方体に閉じ込められていた男女6人。
警察官のクエンティン(モーリス・ディーン・ウィント)や精神科医のハロウェイ、数学科の女子大生レヴンなどそれぞれ出自は異なっていたが、誰もここがどういった場所なのか、また何のために閉じ込められたのかということは知らなかった。
立方体の各面には出口がついており、その先にはまた同じような立方体の部屋が延々と続いている。
殺人トラップが仕掛けられた部屋も多く存在する中、6人はこの謎の場所からの脱出を図り、行動を開始するのであった...
映画「CUBE」感想 見どころ (ネタバレ注意)
バラバラにされたスキンヘッドの男性
この映画、メインとなって展開していくのはあらすじでも紹介した男女6人の脱出劇なのですが、冒頭、それとは別にスキンヘッドの男性がこの立方体内で目覚めるシーンが存在します。この男性ですが、立方体内でただ独り目覚め、移動しようとしたところ、訳も分からないうちに折り畳み式の網状のワイヤーナイフの罠に掛かりサイコロステーキ状にバラバラにされてしまいます。
時間にしてわずか1分にも満たないこのシーンですが、観る側にこの「CUBE」の得体の知れなさと殺人トラップの恐ろしさを一瞬で分からせる、素晴らしい演出であるといえます。
まぁ、名前も出されずに四角くされてしまったこの男性は気の毒ですが...
バラエティ豊かな殺人トラップ
6人は出口を見つけるため、6つある方向の中から一つを選び次の部屋へと進んでいくのですが、この部屋の中にはトラップが仕掛けられているものがあります。
このトラップの種類の豊富さが、この映画を見るうえで楽しめるポイントの一つであるといえるでしょう。上で紹介したようにバラバラにされてしまうもの、また入ったらガスバーナーで黒焦げにされてしまう部屋、音に反応して無数の針が飛び出てくる部屋など、バラエティ豊かなトラップが用意されています。
6人は部屋に入る前に靴を投げ入れたり、部屋の前に刻まれた数字を解読したりするなどして何とかトラップを回避しようとするのですが、残念ながら回避しきれず罠の餌食となってしまう人も出てきます。
6人がどのようなトラップに引っかかってしまうのか、そこを楽しみにしながら観るのもこの映画の楽しみ方の一つと言えるかもしれません。
やっぱり結局は人間が怖かったりする
人間の本性が剥き出しにされる、といった演出は、このような複数名の人間が密室に閉じ込められ、極限状態に陥る、というような設定の映画ではよくみられることですが、この映画においてもそれは例外ではなく、警察官のクエンティンは次第に暴力に頼り、ほかの人物を支配しようとし始めます。
この映画、CUBEという奇抜な設定と殺人トラップに目が行きがちですが、特に後半からは、むしろ6人の人間関係が中心となって描かれるようになっていきます。
トラップやCUBEの構造を楽しむのもそうですが、こうした極限状態で現れる人間の本質とは何か、といった面に焦点を当ててみても、この映画十は分に楽しめるかと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか、謎の密室に閉じ込められた男女6人の脱出劇を描いた作品、「CUBE」
この映画、低予算ながら人気が出たということもあり、多数の続編や派生作品が登場しています。監督や出演者は全く異なっていますのでそのクオリティのほどは確かではありませんが、是非お時間ののある方はそれらの作品も併せて楽しんでみてはいかがでしょう。
ちなみに、私はこの映画を基にしたゲームをプレイしてみたのですが、原作さながらのトラップや「靴」を投げ入れる演出など、かなり楽しむことができました。(笑)
今回は比較的あっさりとした紹介に留めたので、是非ご自分の目でこの映画観ていただければと思います。
個人的おすすめ度 ★★★☆☆