今回ご紹介するのは、1995年アメリカで公開された映画「セブン」です。
本作は、キリスト教の「7つの大罪」を模した猟奇殺人と、それを追う二人の刑事を描いた作品であり、全米で大ヒットを記録しています。
主演の若い刑事としてブラッド・ピット、そしてそれを補佐する老練な刑事をモーガン・フリーマンが務めました。
では、早速どんな作品なのか見ていきましょう。
「セブン」
引用元:Yahoo!映画
1995年 アメリカ
原題:「Seven」
監督: デヴィッド・フィンチャー
出演: ブラッド・ピット
モーガン・フリーマン
グウィネス・パルトロー
R・リー・アーメイ
ケヴィン・スペイシー 他
映画「セブン」あらすじ
舞台は雨の降り続く大都会。とある殺人事件の現場に、若く血気盛んな新人刑事ミルズ(ブラッド・ピット)と退職まで残りわずかとなったベテラン刑事、サマセット(モーガン・フリーマン)が駆けつける。
そこでは、常識では考えられないほど太った男が、大量の食べ物に顔をうずめながら殺されており、現場には犯人が書いたと思われる「GLUTTONY(暴食)」の文字が残されていた。
翌日、今度は高層マンションの一室で弁護士の男の死体が発見され、その現場にも同じように「GREED(強欲)」の文字が残されていた。
これがキリスト教の「7つの大罪」を模した犯罪であることに気づいた二人は、犯人を止めるため捜査を始めるが...
映画「セブン」感想、見どころ(ネタバレ注意)
「7つの大罪」を模した猟奇殺人
キリスト教の「7つの大罪」に沿って殺人を犯していると思われる犯人は、その後も犯罪を続けていきます。
「SLOTH(怠惰)」の罪では前科者で廃人の男が、「LUST(肉欲)」の罪では娼婦の女、「PRIDE(高慢)」の罪では美人モデルが続けざまに犠牲になっていきます。
その間にも犯人を着々と追い詰めていくミルズとサマセットでしたが、いまだ逮捕には至れていませんでした。
そんな中、ジョン・ドウと名乗る男(ケヴィン・スペイシー)が警察署へと自首しにやってきます。
無事に犯人が見つかり、安堵する人々。
しかし、事件はまだ終わってはいませんでした。
最後の2つ、嫉妬と憤怒
自首してきたジョン・ドウは、ミルズとサマセットの2人を指名し、彼らにだけ他の死体の隠し場所を教えると発言します。
ジョンを連れ、隠し場所であるという荒野へと向かう2人。
到着するもそこには何もなく、突然やってきた宅配便業者が彼らに1つの小さな箱を届けに来ます。
警戒しつつ中身を確認するサマセット。なんとそこには、ミルズの妻トレイシー(グウィネス・パルトロー)の生首が入っていたのでした。
それを知ったミルズは激昂し、サマセットの制止を振り切りジョンを射殺して、この物語は幕を閉じます。
最後の2つ、「ENVY(嫉妬)」の犠牲者はジョン、そして「WRATH(憤怒)」の犠牲者はミルズ自身だったというわけです。
7つの大罪は結局完成してしまうこのラスト、とにかく衝撃的ですよね。良くも悪くも。作中ジョンは語ります。「人にものを聞かせるために、手で肩を叩いているようでは意味がない。ハンマーを使うのだ。」と。ここで観客が受ける衝撃はまさに「ハンマーで殴られた」ようなものでしょう。5人で何とか抑えられてよかった、一件落着だ、というエンドではなく、悲壮感を漂わせ、観客を苦しめながらもきちんと6つ目、7つ目の罪まで描き切ったことが、この映画が非常に高い評価を受けた理由の一つだと思いました。
作中でジョン・ドウは自らの犯罪の結末を「人には理解しにくいが認めざるを得なくなる」と評していますが、この言葉はこの映画そのものにも当てはまると言えそうです。
まとめ
いかがでしたでしょうか、7つの大罪に沿って行われる猟奇殺人とそれを追う二人の刑事を描いた作品「セブン」
本作はよく「後味の悪い映画」として紹介されますが、この「後味の悪さ」こそが本作を名作たらしめた一番の要素なんじゃないかと思いました。救いようのないラストですが、そこから考えられることはいろいろあるかと思います。
まぁトレイシーはなんも悪いことしてないのに殺されてそれはすごく気の毒ですけどね...
出演キャストも豪華、映像表現もよく練られていて、観て損はない一本だと思います!気になった方は、是非。
個人的おすすめ度 ★★★★☆
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